記録:2020年11月25~26日
距離:28km(25日:11㎞、26日:17km)
時間:12時間40分(25日:5時間20分、26日:7時間20分)
累積標高:2155m
両神山から梵天尾根を経て秩父御岳山へのルート、白井差峠から先はバリルートだが四期荻の岩稜帯の登り以外は特に危険と思われるところは少ない(もしくは迂回できる)
但し、尾根の分岐で方向転換する箇所が複数あるのルートミスに注意
また季節的に木々の落葉後で藪漕ぎに苦労することがなく、見通しも良くルートを見つけやすい。夏場に歩く場合は藪漕ぎ、ルーファイの難度は高くなる
倉明山の先で熊の痕跡あり対策必須
今年、両神山近くの高突山で熊と遭遇した後、熊スプレーを購入、マイナールートを歩くときは携帯している
アップダウンが多く、距離も長いので、時間・体力面を考慮した計画が重要
今回は2日目の行程を優先し白井差峠泊としたが、途中水場がないため、1日目で重いザックを担いでのアップダウンに苦労した(2日目は重量が減り快適だったが)
両神山→白井差峠
・一般ルートだが荒れ気味。標識は新しくなり、目印のリボンも多くルートは見つけやすい
・要注意箇所はミヨシ岩の登り下り
・アップダウン多く体力的にハード
・日帰りの場合は白井差峠から中双里へと下る
白井差峠→芋堀ドッケン
・P1441の岩場ピークと、その先の岩は全て左(西)側を巻いて通過できる
・P1441は好展望だが通過する場合は東側の下りが危険、一度戻ってから巻いた方が良い
・その先はアップダウンもなく快適なルートが続く
・踏み跡はないが、リボン、境界標など目印多く、ルートは見つけやすい
芋堀ドッケン→四期荻
・四期荻の手前までは危険と思われるところはない
・方向転換する箇所が複数あり、間違えやすそうな尾根の分岐も多いので注意
・倉明山の先、強い獣臭と熊剝等の痕跡あり。熊鈴、ラジオ等の音モノの携帯等、対応必須
・四期荻の岩稜帯の登りはこの行程の核心部。浮石多く、岩も脆い、樹木の根付きも弱く手掛かりに使えない。手掛かり、足がかりは慎重に確認しながら登っていく
・西側から岩稜帯を巻くルートもある様子。不安な場合はこちらを
四期荻→秩父駒ヶ岳
・危険と思われるところはない
・四期荻からの下りは南に伸びる尾根に進まないように
・小森で南東方向に進路変更
コースタイム
【25日】
日向大谷口バス停09:02-09:04民宿両神山荘-09:35会所09:42-10:28両神八海山-10:55弘法之井戸-11:07清滝小屋11:27-11:33鈴が坂-12:17両神神社-12:38両神山13:26-14:15ミヨシ岩(石舟山)14:39-15:12大峠-15:48梵天ノ頭(横箱山)-15:54梵天岩-16:31井戸山-16:33白井差峠
【26日】
白井差峠07:17-08:39芋堀ドッケン08:48-09:16小岩峰-09:51倉明山(滝ノ沢)10:04-10:45長井屋峠-11:56四期荻(茂荻山)12:21-12:51小森(十二天山)-14:10秩父御岳山14:40-14:59タツミチ-15:15遠土の上-15:35二番高岩-16:02三峰口駅
日向大谷から両神山
早朝、自宅を出発し電車を乗り継いで秩父鉄道の三峰口駅へ。自宅を出たときは小雨がパラついていたが、途中陽が出ることには上がり、三峰口からバスに乗る頃は曇り空。駅から見えるはずの秩父御岳山は雲に隠れていた
7時48分発日向大谷行のバスに乗車、途中薬師の湯でバスを乗り継ぎ、8時50分日向大谷に到着
準備を済ませ、9時、まずは両神山を目指しスタート
両神山荘の横を通って、鳥居をくぐり登山道へ
両神山は今回8回目となるが、日向大谷から登るのは初めて登った時以来の2回目、8年ぶりに歩く
会所まではのんびりとしたルート、まだ紅葉が残っているところもある。両神神社の表参道ということもありルート脇には仏像や石碑が点在、一つだけシルバー塗装された仏像があり、異様に目立っていた
30分ほどで会所に到着、ベンチもあり最初の休憩場所としてはちょうど良い。スタート時点では残っていた雲の抜け、晴れ間が広がる。暑くなってきたのでフリースを脱ぎ、長袖シャツだけになる
会所で七沢滝コース(産泰尾根)に分岐するが、こちらは昨年の台風の影響で通行止めになっていた
会所から先は沢沿いの登り、ここからは山道らしくなる。何度か渡渉を繰り返して進み、大頭羅神王の石像おかれた場所が両神八海山。ピークらしさはないが、ここで右方向に進路を変え、沢から離れる
しばらく進むと白藤の滝への分岐、白藤の滝へのルートも通行止め
分岐からさらに進むと弘法之井戸、2Lの水を担いできたがここで給水すればよかったか
弘法之井戸から10分ほど登って現在は無人小屋として開放されている清滝小屋
辺見尾根を歩くときには清滝小屋を起点とする予定、休憩がてら尾根の最初の部分だけ偵察
清滝小屋を出発し、裏手に回ると鈴が坂、急登を九十九折れに登っていく。登っていった先、木々の隙間からだが正面に両神山が見える
鈴が坂を過ぎると次は岩場とクサリの登り、登り切った先に鳥居と秩父特有の狼の狛犬が見えてきて両神神社に到着
清滝小屋から両神神社の間の急登が日向大谷ルートで一番きついところ、ここから先は比較的のんびりと歩ける
山頂近くの岩場を越えると左手にベンチとテーブル、その先にこの後歩く梵天尾根への分岐
ひとまず分岐はスルーして山頂へ、分岐から山頂はすぐ近く、岩場を越えていくと両神神社奥社の祠と山頂標識
12時17分、両神山1723mに到着
1週間ぶりの山頂、先週とは違い、週末ほどではないにしろ7、8名の登山者で賑やか
ここで景色を楽しみながら昼食休憩、今回は山中1泊のための荷物が重かったせいか疲労感が大きい。思ったよりのんびりし過ぎてしまう
両神山から梵天尾根を歩き白井差峠まで
計画より30分以上遅れて両神山を出発、今回の山行のメイン、梵天尾根に向かう
山頂から梵天尾根の分岐まで戻る。入口に張られたロープを潜って梵天尾根へ(立入禁止というわけではないのになぜロープ?)
分岐から15分ほどで狩倉尾根への分岐、一般ルートではないので案内はないが右へ進んで狩倉尾根、梵天尾根は左に折れ傾斜のキツイ斜面を下っていく
落ち葉が大量に積もったズルズルの下り坂、滑らないように歩くのは一苦労。九十九折れに斜面を下り鞍部のヒゴノタワ
ここからミヨシ岩への登り返し、ルートは荒れているが、たくさんのリボンが目印になりルートは分かりやすい。前回6年前に歩いた時は標識は朽ちて倒れていたし、倒木も多く登り難かったがだいぶ整備された様子
急登を登りきると正面に展望が広がる
14時15分、ミヨシ岩(石舟山)1465mに到着
ミヨシ岩は南面が切り落ちた崖、梵天尾根、その先の秩父御岳山は雲海の下に隠れ見えないがこれから歩くルートを一望
正面には秩父槍ヶ岳、小若沢のピーク、シャクナゲ尾根で繋がる白泰山、さらに奥には甲武信ヶ岳まで、奥秩父の山々の展望が広がる
のんびりと景色を楽しみたいが、両神山でのんびりしすぎて時間が遅れ気味、勿体ないが先に進む
ミヨシ岩からは急斜面の下り、クサリがついているがスリップ注意!
小ピークを越え、その先の大岩は左(東)側を巻く、クサリを伝って尾根に復帰した後、なだらかに下った先の鞍部が大峠
15時12分、大峠に到着
ベンチ、テーブルあり休憩適地だが、すでに15時、ここは休憩なしで通過
大峠から登り返したところがP1383、案内標識あり、ここで南東方向に進路を変える
P1383から下った後、緩やかに登り返し、痩せ尾根を通過していくと梵天ノ頭
15時48分、梵天ノ頭(横箱山)に到着
梵天ノ頭から先は小さなアップダウンを繰り返す、疲れた足には小さな登り返しもキツイ
ピークを巻くルートがあるとホッとする
16時を過ぎると、日没近く、日差しがだいぶ低くなってくる
進行方向に岩場、手前に立っている標識に従い岩場の左(東)側を巻いて進み、緩やかに登り返すと井戸山
そこから少し下っていくと開けた場所にテーブルとベンチ
16時33分、白井差峠に到着
1日目はここまで、この後ツェルトを張ってビバーク
山中のビバーク、木立に囲まれているせいか17時を過ぎると真っ暗になったが
熊除けに梵天尾根に入ったところからラジオを最大音量でかけ続け、少し重いがキャンプ用の光量の大きい常夜灯で照らす
食事を済ますとすることもなく、シュラフに潜り込んで本を読むが、すぐに寝落ち
3シーズンのシュラフにシュラフカバーで寝ていたが、放射冷却のせいか昼間の陽気に嘘のように急激に冷え込む。一度寒さに目を覚まし、防寒に持参したダウンを着込んで再び就寝、朝まで熟睡
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