赤岩尾根 上武県境難関エリアを歩く

埼玉県境

記録:2017年7月8日
距離:約8km(12.5㎞)
時間:5時間30分(7時間30分)
※()内は、山行全体の数字


上武県境の最難関エリアの赤岩尾根。赤岩峠から八丁峠までの約8㎞を痩せ尾根、岩稜帯、アップダウンを繰り返しながら進む
コース全般、道迷いしそうな場所、ロープ、クサリのない岩場など危険個所は多く、熟練者向けのコース
今回は事前に内田鍈一さんの著書『藪岩魂』や、ネットに上がったいろいろな方の記事を参考にさせて頂いた

まずは日窒鉱山の集合住宅跡から赤岩峠、おまけの大ナゲシ

金山志賀坂林道、赤岩橋を渡り坂を上がった先にある駐車スペースに車を停め、7時10分スタート
日ニッチツ社員寮(廃屋)ニッチツの社員寮跡を抜けて舗装路を右折、赤岩峠への取付きは「赤岩神社入口」の石標と「山火事用心」の横断幕が目印

横断幕の下の木橋を渡り、最初は植林帯を登っていく。7月初めの好天日、気温、湿度ともに高く汗がふきだす

木々の雰囲気が変わり、雰囲気のいい樹林帯をジグザグの登っていくと1時間ほどで赤岩峠に到着

最初は樹林帯の登り
1時間ほどで赤岩峠
大ナゲシへは岩場を登る

赤岩尾根に進む前に、まずは大ナゲシへ
県境をしばらく進むと、大ナゲシへの指示板に従い群馬側へ
一度下ってから、緩やかに登りかえすと取付き最初の岩場にぶつかる
ここからは岩場の登り、とりつき部分はやや登りにくいが、その後は天然アスレティックみたいで楽しい
気持ちよく登っていくと大ナゲシのピークに到着
途中、目の前、岩の隙間にヘビ(マムシ?)、かなりビックリした
大ナゲシからは、この後あるく赤岩尾根、振り返って西側には三国峠をへて甲武信ヶ岳につながる県境ルート

大ナゲシのピーク
これから歩く赤岩尾根、なかなかハードそう
西側には上武県境の稜線が伸びる

赤岩尾根 赤岩峠・赤岩岳から1583m峰

登攀具なしので直登は無理

大ナゲシのピークで展望を楽しんだ後は赤岩峠に戻る
赤岩峠を過ぎ、尾根を直進し登っていくと、正面に来った岩場が現れる。この時点ですでにルートを間違えている。
岩場の直登にはクライミング装備が必要
来た道をそのまま少し戻るとルートの北(群馬側)方向に薄い踏み跡が見える。足元に76番の標石があるので、それを目印にすると分かりやすい

72番の標石、これを目印に群馬側の踏み跡を辿る
薄い踏み跡、岩の基部を回り込むように進む
足場の緩いルンゼを這い上る

北側に回り込み、岩根を辿って、ルンゼを登ってく
ルンゼは落ち葉が積み重なって、足元が緩く少々登りにくい
登りきってコルに出た後は、赤岩峠側(西側)に赤岩岳の山頂
途中ケルンを横を通り、痩せ尾根を渡って樹林帯に入る。くねくねと樹林帯を登っていくと赤岩岳の山頂に到着
赤岩岳の山頂は西側は開けていて好展望、ここで休憩がてら早めの昼食
のんびり休憩した後は稜線歩きのスタート

赤岩岳の山頂
西側の展望、写真右が大ナゲシ、左側には県境の稜線
ここは左側の壁面を登ったか?

赤岩尾根の前半、まずは1583m峰まで、ここから先はエスケープできるルートもないので気を引き締めて進む
痩せた岩稜帯の通過は左右に遮るものはなく、南側の眼下には日窒鉱山、スタート地点の社員寮跡が見える
気持ちいのいい稜線歩きだが、7月上旬の好天、日差しが強く蒸し暑い
痩せ尾根を進み、木々に囲まれた小ピークを過ぎて、さらに先に進むと、切り立った岩峰に突き当たる
ここは巻いて通過することができないので、気を付けながら岩場を登る

1583m峰

アップダウンを繰り返して進む。木々が多いせいで高度感のあまりない
痩せた稜線をしばらく進むと正面に1583m峰
1583m峰へは一度鞍部まで下り、南側(埼玉側)に垂れているロープ伝いに南側の岩面を横に移動

その後、ところどころ見える目印を目安に登ってく
トラロープが垂れているが役立つが分からないので、利用しない方が無難だろう
結構な斜面で、かつホールドも少ない、今回のコースで一番の核心部だと思う
切り立った斜面は落ちたら洒落にならない…
滑落したら怪我では済まなそう
登りで通過するのはいいが、下りでは無理をせずロープを出した方が良いと思う。

登りきった後の視界は良好!
キケンな岩場登りの後、しばらくはのんびりとしたルートを進むと1583m峰のピークに到着
さらにしばらく進むと、正面にP4からP1につながるピークを目の前に見える
ここまでは、岩場をどう上るか悩む場面はあったが、稜線伝いの一本道でルートに悩むことはなかったが、この先は何度かルートミスをすることになる

登り切った先の展望、一番手前のピークが赤岩岳
少し先に進むと1583m峰のピーク(たぶん)

赤岩尾根 1583m峰からP4~P1へ

1583m峰から少し進み、正面にP4からP1に続くピーク

1583m峰からの下り、少し進んだところでルートミス、南(埼玉)側の尾根に降りてしまう。50mほど進んだところで気付いて折り返す。
その先、一度鞍部まで下り、P4への登り返しでまたまたルートミス

痩せ尾根を鞍部まで下り、この先の岩場を右側に巻いてしまいルートミス
足場の悪いルンゼを登り返す羽目に…

『藪岩魂』では、ここは「岩根を巻き上げる」と書かれていたのだが、巻道と勘違いし、ぐるっと岩場の基部にそって南側を大回りコースを通ってしまう。
回り込んだ先のルンゼは、緩い足場、上部の岩場は湿っていてツルツル、滑落即大怪我という場所ではないが、登り返しに無駄な体力を消耗
小キレットでコースに復帰に復帰し、P4を目指す

コースに復帰した後は、少し上るとすぐにP4に到着
『藪岩魂』には「3本株のダケカンバ」ある
写真では分かりにくいが、ダケカンバは奥にある1本が折れて2本になっていた

P4、事前に調べておかないとそのまま素通りしてしまいそう

先に進むとP3?
同じく『藪岩魂』には「4本の松の木」とある

P3?「4本の松の木」が目印らしいが分かりにくい
岩の隅間を登っていく、狭い…

さらに進み
15分程で小さなピーク、これを越えしばらく進むと、ネットでもよく紹介されているチムニー
別名メタボチェッカー?
ザック(と出っ張った腹部)が引っ掛かり通り抜けにひと苦労

登りきると展望の良いピークにでる
振り返ると、ここまで登り越えてきたピークが一望できる

さらに岩場の痩せ尾根を進むと、かなり中途半端なところP3の標識
ピークというよりも下り斜面の途中

真横に亀裂の入った大岩

P3の標識からさらに下っていくと、三枚?三層?の大きな岩がある
この辺から疲労感が足にではじめる
先にある岩場を登っていくとP2に到着

差2に到着、そろそろ疲れてきた
残すピークは最後のP1のみ

正面に最後ピークのP1、更なる登り返し…
最後なので気合を入れて、痩せた岩場を2段に登り、登りきったところから歩いてきた赤岩尾根を一望

一段目の岩場を登り
この日、最後の岩登り

最後の岩場はアスレチック感いっぱいで中々楽しい
切り立った岩場だが、ホールドも多くしっかりしているので登りやすい
(ここは滑落即大怪我なので要注意)
岩場を登り切り、P1に伸びる岩稜帯の痩せ尾根は前後左右が開けていて好展望
進行方向には両神山、振り返れば歩いてきた赤岩尾根が一望
景色を楽しみながら歩いているとすぐに最後の目的地のP1に到着

最後の岩場を登りきったところから振り返り赤岩尾根を一望
↑ の先には両神山
最後の目的地のP1

赤岩峠からP1までの上武県境、P1から先は北側に下り、蓬莱山、志賀坂諏訪山を経て二子山へと繋がる
今回はこのまま八丁峠へ下る
下山はサクサクと20分足らずで八丁峠。八丁峠からは上落合橋方面に下り、上落合橋の登山口からは車道をあるいて車を停めていた場所に戻る
疲れた後の舗装路歩きは足にくる…
車道を歩くこと30分、16時30分に無事ゴール!

上落合橋、八丁尾根の登山口、ここからは30分の車道歩き

もともとは内田鍈一さんの『藪岩魂』を読んで以来、いつかは歩いてみたいと思っていたコース
自分には少々ハードルが高いか、とは思っていた
想像通りなかなかハードな行程で、今まで登った山の中で大キレット、表妙義が難ルートだが、これと同等
念のために担いでいったロープや登攀具は出番なしだったが、結果的には出番なしで良かった
ロープ・クサリは最小限、道標も少なくルートを探しながらという箇所も多数、事前に情報収集したつもりでも難度かルートミス
今更だが「藪岩魂」のコースガイドをコピーして持っていけばよかったと、家に帰って読み返してから思った

今回は所要時間もほぼコースタイム通り、緊張していたいたのか後半の疲労感はいつも以上、休憩時間も多め
次回はもう少しスマートに登りたい赤岩尾根、自分にとっては手強いコース
無事に完歩できて達成感一杯

ルートマップ

ヤマレコの山行記録
埼玉県境ルートを歩く 奥秩父/赤岩尾根・大ナゲシ(2017年7月8日)

GPXファイルのダウンロードはこちら
赤岩尾根
※ZIPファイルを解凍して下さい。GPXログは未加工のデータですので、ルートミスもそのままです。あくまでも参考レベルでご覧下さい。

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